宮本和宏(滋賀県守山市・元市長)× 高松平藏(ドイツ在住ジャーナリスト)
滋賀県守山市の元市長・宮本和宏さんは、昨年9月からパリのOECDの研究員としてボランティアについての研究を行っている。約8ヶ月の滞在で見たヨーロッパと、彼の地から見た日本の問題について対談。3回に分けて公開した。下記は対談の各回テーマ、写真部分をクリックすると、本文へ飛びます。(対談日 2024年5月8日)
上:快適な自転車道が作れるパリの本当の理由
自転車愛好家でもある宮本さんが見たパリの自転車道、そしてデモクラシーが宿っている小さな仏・自治体での体験を語っていただいた。
▼こんなことを話しました
OECDスタッフの視野の広さ、能力の高さ
快適に自転車が乗れる都市、パリ
フランスのオリンピックの準備とは?
理念先行で政治にドライブがかかるフランス
フランスの小自治体で見たデモクラシーの原点
兼業を進めると、政治に挑戦する人が増える
下:欧州の深いところから、日本の危機の原因を考える
パリの地方自治や、欧州のボランティアの調査を踏まえ、「日本の危機」の原因を探る。カギは社会のダイナミズムが必要だということだが・・・
▼こんなことを話しました
個人のメンタリティと「公共」から読み解く
フランスの強力なよりどころ、「自由・平等・博愛」
人が人を助けることを「連帯」と呼ぶ
自分たちで進めない、という日本の問題
「ダイナミズムの保障」がこれからの国家の役割
中:なるほど、これが「ボランティア」が成り立つ欧州の背景
前回はパリが理念先行で快適な自転車道を作っていることに触れたが、今回は宮本さんが調査されている欧州のボランティアが成り立つ背景に踏み込む。
▼こんなことを話しました
ボランティアを調査研究テーマにした理由
不平等社会とボランティアの関係から見える日本への警鐘
簡単に人と人がつながって活動できる欧州
パリで体験、リアルな「自由」と「人権意識」
輸入概念としての「社会」という問題
「本当にフラットな組織」の実態を見た
プロフィール
宮本和宏(みやもと かずひろ)
滋賀県守山市(人口約8.5万人)の元市長。1996年に現・国交省に入省。2011年に市長に当選し、3期12年務めた。2023年2月の任期満了で引退し、同年8月からパリへ1年の予定で拠点を移す。OECDの研究員としてボランティアに関するリサーチを行っている。市長時代に自転車首長会の立ち上げに関わる(現在、400以上の市区町村の長が参加)。
※対談時のものです
高松平藏 (たかまつ へいぞう)
ドイツ在住ジャーナリスト。エアランゲン市(人口約12万人 バイエルン州)を拠点に、地方の都市発展を中心テーマに取材、リサーチを行っている。執筆活動に加えて講演活動も多い。著書に「ドイツの地方都市はなぜ元気なのか」「ドイツの都市はなぜクリエイティブなのか」など。当サイトの運営者。詳細こちら