藤井浩人(岐阜県美濃加茂市 市長)× 高松平藏(ドイツ在住ジャーナリスト)
美濃加茂市の市長、藤井浩人さんとドイツ・エアランゲン市(人口12万人、バイエルン州)の市街中心地を歩いた。日独の両方の自治体を念頭におきながら「インターローカル」な意見交換を行った。これを受けて対話とデモクラシーをテーマにした対談をお送りする。下記は対談の各回テーマ、写真部分をクリックすると、本文へ飛びます。(対談日 2024年7月27日)
上:都市計画だけでは町はつくれない
都市計画には歴史や価値観が伴うべきだということを話した。
▼こんなことを話しました
町並みが美しいドイツ
「歴史」や「故郷」が大声を出す
経済優先にブレーキをかけるものが必要
クルマは交通の王様ではない
空間のコントロールが必要な時代
中:議論を始めることに意味がある
デモクラシーの基本である「対話」を進める上で何が大切なのを考える。
▼こんなことを話しました
日本は「歪んだ個人主義」が強くなっている
人格と人格における信頼が大切だ
相手を尊重しながら議論ができるか
時間と労力をかけたコミュニケーションという「コスト」
急かされる日本
下:ドイツの女性と若者が堂々としているその理由
人々の態度と中心市街地の役割について考える
▼こんなことを話しました
「ログイン」「ログアウト」の区切りがあるドイツの対話
女性が堂々としているドイツ
「させて頂く」の多用はデモクラシーにとって弊害だ
若者が堂々としているのは、学校教育にある
中心市街地が公共の言論空間になっている
人がクルマから降りると、街が賑わう
対談を終えて 対話でデモクラシーの質を高める市長の挑戦
プロフィール
藤井浩人(ふじい ひろと)
美濃加茂市長(4期目)。26歳で市議、28歳で市長初当選。大学院生時代の東南アジア周遊で日本の価値を実感し、社会貢献を志して政治家に。市民との対話を重視し、SNSでの情報発信も多い。これらを通して透明性ある市政を目指す。1984年生まれ。
※対談時のものです
高松平藏 (たかまつ へいぞう)
ドイツ在住ジャーナリスト。エアランゲン市(人口約12万人 バイエルン州)を拠点に、地方の都市発展を中心テーマに取材、リサーチを行っている。執筆活動に加えて講演活動も多い。著書に「ドイツの地方都市はなぜ元気なのか」「ドイツの都市はなぜクリエイティブなのか」など。当サイトの運営者。詳細こちら