参加者が本を読んで、「皆で著者にインタビュー」という形式の記者会見型講義をオンラインで時々おこなっている。質問前提にした事前の読書と、私との双方向のやりとりがあるため、一方通行の講義よりも学習効果が高いと思う。あるNPOが主催してくださった記者会見型講義の動画を紹介する。
2021年11月4日 文・高松平藏(ドイツ在住ジャーナリスト)
質問攻め、その数は14
拙著「ドイツの学校にはなぜ『部活』がないのか」を読んで、著者(私)に質問をする形の「記者会見型講義」を今年8月に行った。主催は教育系のボランティアを行う、NPO法人「リーダーズカフェ」。これまでの記者会見型講義は、大学生や高校生が対象だったが、今回はいわゆる「社会人」(この言葉も妙なのだが)が主流。とはいえ、比較的若い方たちだ。
1時間あまり、質問が途切れることなくくる。逆に「なぜその質問をしたか?」と私から問うことも。読者自身の思索や、議論のための材料に拙著を使い尽くしていただけるなら、著者としては本望だ。そんな機会を作ってくださり感謝している。
そして、記者会見型講義を4回にわけてYoutubeにアップしてくださった。最初のほうは参加者の皆さんも私も緊張しているが、次第にほぐれてくる。合計の質問は14。うまく答えられていないものもあるが、実は私にとっても通常の一方通行の講義や講演より数倍おもしろい。
本を読んだだけでは分からない深みの部分に触れた
以下、同NPO代表の皐月秀起さんや参加者の守屋春輝さんがSNSやブログで書いてくださった「記者会見型講義」の感想などを引用しておく。また、Youtubeにアップされている動画も貼り付けておく。
記者会見のように遠慮なく著者である高松さんに質問をするという、ありそうでない企画です(皐月秀起さん)
著者さんに直接質問ができる機会は初めてで、本を読んだだけでは分からない深みの部分に触れることができ、知的好奇心が刺激されまくりでした。(皐月秀起さん)
「部活動」はもちろん、日本における「スポーツ」の意味について考える機会となりました。(守屋春輝さん)
著書紹介(詳しくはこちら)
執筆者:高松平藏(たかまつ へいぞう)
ドイツ在住ジャーナリストで当サイトの主宰者。 著書に「ドイツの地方都市はなぜクリエイティブなのか」など。
2020年には「ドイツのスポーツ都市 健康に暮らせるまちのつくり方」 (学芸出版 3月)、「ドイツの学校には なぜ『部活』がないのか 非体育会系スポーツが生み出す文化、コミュニティ、そして豊かな時間」(晃洋書房 11月)を出版。一時帰国では講演・講義、またドイツでも研修プログラム「インターローカルスクール」を主宰している。プロフィール詳細はこちら。また講演や原稿依頼等はこちらを御覧ください。